1997年――世界を変えた金融危機 (朝日新書 74) (朝日新書 74)



働かずに毎年1000万円稼げる私の「FX」超活用術 (講談社+α新書)デイトレード大学―トレーディングで生活する!基礎からプロのテクニック (パンローリング相場読本シリーズ)マネーはこう掴む 個人で使えるデリバティブ最強ヘッジファンドLTCMの興亡 (日経ビジネス人文庫)1997年――世界を変えた金融危機 (朝日新書 74) (朝日新書 74)格付け洗脳とアメリカ支配の終わりー日本と世界を振り回す「リスク・ビジネス」の闇株式投資 長期投資で成功するための完全ガイド株で富を築くバフェットの法則 「新版」世界最強の投資家に学ぶ12の銘柄選択法世界がわかる現代マネー6つの視点 (ちくま新書)20代のいま、やっておくべきお金のこと


1997年――世界を変えた金融危機 (朝日新書 74) (朝日新書 74)
1997年――世界を変えた金融危機 (朝日新書 74) (朝日新書 74)

ジャンル:
セールスランク:31677 位
発送可能時期:通常24時間以内に発送
参考価格:¥ 756 (税込)

ご購入前のご注意
当ウェブサイトはAmazonウェブサービスにより実現されております。 商品の取引契約および商品に関する情報は全てAmazon.co.jpの取り扱いとなります。

購入する

住専問題について読んでください

日本の住専問題は農協の融資の焦げ付き問題だったものを関係者が難しくしただけで、アメリカの赤字拡大もアジアの国々が借金をしてまで設備投資しなくなった分の資金が流れただけとあったのを見てとても納得しました。
不思議なのは、大手銀行は情報が公開され、ことあるごとに社会から非難を受け、改善努力しているのに、なぜ農協は改善努力していても、あの当時から今日まで一部の専門誌で取り上げられる以外、表立った非難も、大々的な情報公開もないのだろうかと思いました。
ただ、戦争の経済学という書物は値段的にも一度読む価値があります。

現代によみがえるフランク・ナイトの「不確実性」理論


 本書におけるキーパーソンの一人であるフランク・H・ナイト(Frank Hyneman Knight, 1885?1972)は、後にマネタリズムの巨人、ミルトン・フリードマンを生んだシカゴ学派の創建に関わった人物として知られている。しかしながら、彼は、巨星フリードマン等の陰にあって、多分、「制度学派」関連の論及を除いて、重厚長大型の学説解説書においても数行で済まされるような、謂わば「忘れられた経済学者」と見られなくもない。

 だが、当書で語られているように、もう一方のキーパーソンであるアラン・グリーンスパン前FRB(アメリカ連邦準備制度理事会)議長によって、ナイトは図書室の眠りから覚まされ、見事に“復権”を果たしたと言えなくもない。金融政策において、その功罪はともかく、金融危機に関する独特の嗅覚、「伝説的な危機予知能力」(P.230)を持っているといわれるグリーンスパン前議長が、何故「ナイトの不確実性」に言及したのか…。

 あまり詳しく解説を行うと、本書の価値を毀損するのでそれは避けるが、ナイトの考え方について、当書の叙説に沿って一言で言い表すならば、ナイトの経済理論の核心は、“経済における不確実性(uncertainty)”の問題である。そして現在、不確実性の下での投資家などの行動が金融危機等を現出、増幅させている、として、書架の奥からナイトが引っ張り出され、グリーンスパン前議長の発言等に度々登場するのである。

 ナイトの所説が現実の金融経済等に適用可能な理論として立証されたのか、それとも現実の金融経済等がナイトのセオリーを結果的に証明したのか、その辺りに関して当書ではアバウトな論評しか施していない。それは学術書の体裁を取らない、一般読者を対象とした新書版故の限界であろう。従って、経済専門書というより、1997?98年における金融危機等の検証を踏まえた経済評論として読み進めていく方が良いだろう。

サブプライムローン問題への言及は少ないですが・・・

本書を読み進めていくと、1997年にアジアの新興工業諸国で発生した危機の事実を現時点から単に振り返るだけではなく、その後の世界経済の動向も踏まえた国際金融論の最先端の議論に引き込まれていくような感覚を覚える。アジア通貨危機を転換点として大きく変化した国際マネーフローの実態を解説するという体裁をとりながらも本書の真髄はむしろ、「ナイトの不確実性」「エルスバーク・パラドックス」「マキシミン原理」などのキーワードを用いて市場参加者の心理や行動についての研究成果を紹介し、「バジョット・ルール」「ベイル・アウト」「ベイル・イン」等の概念により危機の対処についての考え方の潮流について述べている点にあると思う。また本書には古今の経済学者の主張が多数引用されており、フランク・ナイト、ウォルター・バジョット、ブラッドフォード・ディロング、バリー・アイケングリーン、マーティン・フェルドスタイン、ミルトン・フリードマン、リカード・J・カバレロ、ケネス・ロゴフ、フリードリッヒ・ハイエク、ジョン・テイラーといった名前やその主張の断片が随所に出てくる。マネタリストの権威とされるフリードマンや、テイラー・ルールで知られるテイラーについては些少な知識はあっても、これだけ多くの学者の主張となるとさすがに知らないことばかりだ。本書はある意味で国際金融についての諸学説の事典のようでもある。ただし諸説の紹介に多くの紙面を割いた結果であろうか、著者自身の学問的主張がやや後方に押しやられている印象が否めず、日本の不確実性は常に組織に内在するという批判も処方箋の提示がなくありきたりに思われたのはやや残念ではあった。「返済能力の問題」と「流動性の問題」の切り分けの議論は理解できるが、「信用」を軸に整理しなおした場合にどのように有効となるのかが知りたいと思った。
不確実性にどう立ち向かうか

 1997年のアジア通貨危機と日本の金融危機によって、世界はどう変わったのか。本書では、「ナイトの不確実性」をキーワードに、これを読み解く。
 ナイトの不確実性とは、グリーンスパンの言葉によれば、確率分布が既知であることによって限定された不確実性(リスク)とは異なり、結果についての確率分布が未知であるような不確実性のことをいう。世界がナイトの不確実性に過度に覆われると、「最悪のシナリオ」における損失を最小化しようという原理が働くため、各経済主体は防衛的な行動をとることとなり、通常の危機に対する市場の機能は、むしろ弱まることになる。
 1997年のアジア通貨危機が生み出した「世界的な貯蓄過剰」は、現在のところ、資本市場の透明性の高い米国の存在によって均衡が保たれている。しかし、過剰な貯蓄は、昨今のサブプライム・ローンの問題にもつながっており、米国の対外債務の拡大は持続可能なのか、というより大きな不確実性が世界経済に蔓延すれば、金利の先高感によって、これまでの均衡は維持されなくなるかも知れない。仮に政府の積極的な景気対策によって、米国の景気が立ち直ったとしても、主要国の中で唯一楽観的であった米国経済がナイトの不確実性に晒されたという事実はトラウマとして残り、世界経済の成長にとっての重しとなるかも知れない。
 楽観的な予測を付け加えれば、ナイトの不確実性のような事象が存在するとしても、歴史の経過によって、人類はその不確実性への耐性を身に付けることができるだろう。問題は、不確実性を前にした経済主体が過度に消極的となり、「合成の誤謬」によって、マクロ経済の循環に変調を来すことである。日本経済は、内需主導で持続可能性のある景気拡張過程に導いていくことにより、世界経済の中で一定の役割を担うことが求められる。
ナイトの不確実性を知りたい方には最適

えらそうなことを書いてますが、わたしも正確には理解してませんでした。「ナイトの不確実性」を。

新聞とかでこの言葉を見かけて、何のことか理解したいと思われる方には、本書は最適の書物だと思います。ただし、決して平易な本ではありませんのであしからず(個人的には、通常の新書を読みきる時間の3倍くらいの時間がかかった。)。

なぜ、いつまでたってもバブル崩壊の失敗を人は繰り返すのか?ちょと、わかったような気がした。そして、これからも繰り返されるということも(笑)。



朝日新聞社
サブプライム問題とは何か アメリカ帝国の終焉 (宝島社新書 254) (宝島社新書 254)
人々はなぜグローバル経済の本質を見誤るのか
歴史が教えるマネーの理論
スティグリッツ教授の経済教室―グローバル経済のトピックスを読み解く
経済論戦は甦る (日経ビジネス人文庫 ブルー た 8-1)